長野県出身の映画監督・塚田万理奈の新作映画『刻』を10年かけて16mmフィルムで制作したい

クラウドファンディングのご案内

2021年4月長野県内で撮影開始決定!

塚田監督自身の実体験を基にした、中学生が大人になるまでの10年間の物語を実際の子ども達の成長に合わせて10年かけて撮影します。

脚本・監督:塚田万理奈

http://motion-gallery.net/projects/toki

塚田万理奈監督からのメッセージ

物語は、主人公の中学生が大人になるまでの、約10年のお話です。ほとんどすべてが、私と周囲に本当にあった出来事です。無知な子供だったから友達になれたのかもしれない、とも思える中学時代の友人たちは、今は各々、色々な人生に直面しながら生きていて、中には疎遠になってしまった友人もいます。

でも確かにあの時私たちは一緒に成長して、それは今も私にとって愛おしい、美しい時間でした。確かにあの時はありました。だから彼らが今どうであれ、私にとって一緒に生きた仲間で、「生きていたらいいな」と思います。それを形にしたい、と、友人の1人に再会した時から、強く思うようになりました。彼はきっと苦しい人生だったと思う人生を過ごしていました。でも、私は彼がそれでも、生きていたことがただ嬉しかったのです。そしてその瞬間は、私自身が生きることも励ましてくれました。私自身、生きていることに疲れてしまうことや、ひとりぼっちだと感じることがあります。でも、生きてみて、時間と付き合ってみて、自分自身に、それでも生きていたのが嬉しいと思って欲しい、と思います。これを撮りながら、周囲の人と、自分自身と、時間を超えて付き合ってみたい、生きることに賭けてみたい、と思っています。

この作品は将来と、過去の自分への、いまの私への賭けです。

そしてできたら、時間をかけても実際に、私が過ごした田舎のように街の中だけで、でもそこが世界の全てだったロケ地で、実際に中学生の子供達が、成長するのを付き合いながら撮影がしたいです。作品の中のために合わせるというよりでなく、生きてる人に沿って撮りたいです。それが一番正直に、「人が生きている」ことだと思うからです。

子供たち、役者さんは映像のワークショップを1年やって探してきた素人の子達です。プロではないけど、1年かけて出会って、10年かけて私が肯定したいと思う子達です。

また、デジタル媒体と違って、進化し続けるのもではなく、どんなに時がたっても変わらず「なまもの」を「なまもの」で、ずっと形に保管していてくれる、フィルムのあり方に共感していると思う作品なので、フィルムで撮れたらいいなあと思っています。

時間やお金や手間はかかるかもしれません。でもお金や賞が欲しいわけでもなければ、何かを変えたいわけでもありません。私が生きるために撮りたいです。

塚田万理奈監督のプロフィール

1991年長野市出身。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。卒業制作『還るばしょ』が、第36回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)入選、第8回田辺・弁慶映画祭文化通信社賞受賞、第12回うえだ城下町映画祭自主制作映画コンテスト審査委員賞受賞、第9回福井映画祭入選。初の長編映画となった『空(カラ)の味』が第10回田辺・弁慶映画祭で弁慶グランプリ・女優賞・市民賞・映検審査員賞と史上初の4冠に輝き、東京テアトル新宿、長野松竹相生座ロキシー始め、全国公開を果たす。

満月                           2020 | 27 分                        Spain Moving Images Festival 2020 最優秀アジア短編賞 受賞第15回 Jogja-NETPAC Asian Film Festival 正式出品

空(カラ)の味                           2016 | 125 分                        第10回 田辺・弁慶映画祭 弁慶グランプリ・女優賞・市民賞・映検審査員賞 受賞

還るばしょ                        2014 | 36 分                         第36回 ぴあフィルムフェスティバル(PFF) 入選
第8回 田辺・弁慶映画祭 文化通信社賞 受賞
第12回 うえだ城下町映画祭 自主制作映画コンテスト審査委員賞 受賞

映画『刻』のあらすじ

中学二年生の春、小春は所属する陸上部の仲良し二人組の男の子と、いつも一緒にふざけては遊んでいた。小春の家族には、音楽に没頭する憧れの姉や、不登校気味の従兄弟、その従兄弟に頭を悩ます叔母がいる。受験期になり、それぞれの関係性が少しずつ変化する中、小春は中学を卒業する。

高校生になり、成長していく中で違う道を進み出す小春の仲間たちの人生。大人になり、小春は中学時代の友人と再会する。生死すらも超えていくその時間の中、ただ傍観者だった小春の、それでも忘れなかった時間。

人生の美しさを見つめた、誰もが持っている記憶のような、約10年間の人々のお話。

クラウドファンディングについて

2021年5月10日までMotionGalleryにて製作費調達の為のクラウドファンディングを実施中です。作品についての情報もたくさん書いてありますので、詳しくは以下のURLからご確認ください。

http://motion-gallery.net/projects/toki